健康コラム

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お医者さんは忙しい-大病院との付き合い方

  体調が悪くて大きな病院で診てもらおうと受診すると「選定療養費」という付加料金を取られたことはありませんか。国は今、先ずかかりつけ医に受診しましょうという方針を採っています。どうしてなのでしょうか。

コロナの波が襲ってくる度に「医療崩壊」、という言葉がマスコミやネットで流れ、ベッドが空かないということで入院先が決まらず救急車の中で何時間も待たされる、といった話が聞かれます。新型コロナという新型感染症の受入れは特殊なものなのだからでしょうか。加えて病院のお医者さん方は忙しいこともあるかもしれません。

 「働き方改革」とやかましく言われるようになって何年か経ちました。病院勤務医は2024年から残業規制が始まりますが、その内容は、一部で年間2,000時間近い残業を認めるというものです。年間4,000時間労働もOKというものです。信じられないような長時間労働です。

 大病院のお医者さんは、外来診療をバタバタと済ませて、それから病棟に入院患者の診療に回ります。手術もあったりします。大病院の任務は入院患者さんの治療です。軽症の方が外来で時間を取ってしまうと、それがおろそかになりかねません。また既往症や普段の体調のことを知らずに患者さんを診ることは、なかなか難しいことでもあります。診療所(クリニック)や小さな病院と役割が違ってくるのです。

 かかりつけ医を持っているでしょうか。問診でいろいろ説明を加えなくても、普段の自分を知ってくれている。そんなかかりつけ医を持っておきたいものです。大病院のお医者さんは一から情報収集をしなければなりません。時間もかかるし的確な判断をするための情報も不足してます。だから、まずはかかりつけ医に、となるわけです。

 分業です。買い物でもスーパー、ディスカウント店、百貨店、専門店、ネット販売を使い分けます。医療の世界にも分業が必要なのです。大病院のお医者さんが皆、年間4,000時間も働いているわけではありませんが、得意分野に集中して技術を上げてもらいたいなと思います。私たちは顔の見える関係のかかりつけ医を大切にしたいと思います。
 新型コロナを身近な診療所(クリニック)で治療というのはもう少し先になりますが。

 

「コロナ関連情報、正しく読み解くには」 

 もう1年になろうかとしています。連日、コロナ情報がテレビやネットで飛び交っていて、緊急事態宣言が出され自粛が言われて、いつになったら以前の生活に戻れるのだろうかと読者各位も不安になる日々だろうと思います。研究もかなり進んできてワクチンも接種が始まろうとしていますが、何を信じたら良いのか情報の洪水で分からなくなります。パンデミックならぬインフォデミック(情報による混乱まん延)と言います。 

先ず言えるのは、新規感染者数に大きな意味はないということです。そもそも検査数に左右される数字です。当初の10倍を優に超える検査が実施されています。陽性率や実行再生産数(1人の感染者が何人の人に移すかという数字のことで、1を超えれば感染拡大、1を割れば感染減少になります)などといったデータを見なければ正しい理解になりません。

 理解して頂きたいのは、新規感染者数で不安をあおるようなテレビのワイドショーなどに惑わされないで欲しいということです。良いニュースはあまり流しません。悪いニュースばかり、それも未確認情報があふれています。見極めは非常に難しいですが、丁寧な内容解説をしてくれる特集などを選ぶべきでしょう。芸人があれこれコメントするワイドショーは観ない方が精神安定に良いと思います。

 いろいろ言われますが、基本はマスク、手洗い、三密回避ということでしょう。高名な感染症専門医が「食べる前に手を洗えば良い』と話されました。神経質になり過ぎるなということです。巣ごもりと言っても運動不足は免疫低下になるとか。外出も「要」なことです。ストレスは免疫を低下させます。せめて、コロナの話題以外のテレビ、ネットをフォローして気分転換をしないといけません。
 ワクチンの安全性もあれこれ言われていますが、素人が悩んでみても仕方ないこと。接種する時期までにいろいろ分かってくるでしょう。コロナはいつ果てるかわからない戦争とは違います。戦時中の先人たちの苦労を思えば恵まれています。多くの説では、今年中に日常復帰が見えてくるようです。一喜一憂しても始まりません。まさに止まない雨はない、冬来たりなば春遠からじ、でしょう。
 あまり言われていませんが、ワクチンだけでなく治療法もかなり進歩して来ています。マスクと手洗い三密回避でかなり感染予防できると言います。恐るべき、でも過度には恐るるに足りない、そんなコロナウイルスとのことでした。

「不要不急」の医療? -手遅れにならない受診行動を-

 コロナ感染拡大の第二波に気持ちがざわつく毎日です。「病院に行ったら感染するかも」、「出来るだけ受診するのは遅らせよう」と病院に行くことをためらう方も多いと思います。実際、病院やクリニックの患者さんは減っており、小児科や耳鼻科など3割も4割も患者さんが減っているところもあるようです。 

 ただ、心配は経営のことだけではありません。本当の心配は「コロナに感染しなかったけど、がん発見が遅れて手遅れになった」といったことや「子どもの予防接種が抜けてしまった」という事例などです。既に、ある大学病院長から「がん治療で手遅れになりかねない事例が出始めている」という話があったり、小児科医らから「子どもの将来に影響が出ないか」という心配の声が出たり、高齢者を診る老年科の先生からも認知症悪化などの声が上がたりしています。
 よく知った少しご高齢(と言っても現役で働いておられる)の方から、「今年は人間ドックを見送ろうと考えているが」と相談を受けました。皆さんはどうお考えになるでしょうか。少なくともキチンとした病院の経営する健診施設は、私の知る限り、徹底した感染対策を施しています。100%完璧か?と問われれば断言はできませんが、1年先延ばしして、がんが、いやそれ以外でも命に係わる病気の発見が手遅れになったら悔やまれるのではないでしょうか。

 先般、私の友人が心臓の発作で急逝しました。手術の予定を立てましょう、と主治医と相談していた矢先のことでした。「今のところ、日常生活には差し障りがない」から「不要不急」で病院に行かずにいよう、と決め込んで良いのでしょうか。
 「念のため」受診しておこうというような、いわゆる「コンビニ受診」はほめられたことではありません。しかし受診が必要であるかどうか、を安易に自己判断して良いのでしょうか。警戒すべき病気は新型コロナだけではありません。他にも多くの病気があるのです。

 手遅れにならない受診はやはり必要なのではないでしょうか?

「新しい日常」に生きる -毎日の生活からの健康づくり

コロナ感染拡大により日本全国に非常事態

宣言が出され、ステイホームが言われて徹底的な外出自粛生活が続きました。5月下旬に解除されてからも、マスク着用、社会的隔離を守っての生活が言われ、テレワークの継続、オンライン飲み会の奨励など「新しい日常」が語られています。
 感染予防最優先の生活が日常となったわけですが、そもそも日常生活とは何でしょうか。人間は社会的存在であり、感染防止が過ぎると精神疾患の増加、特に認知症の増加などが大きな問題となり得ます。「新しい日常」とは感染予防と社会参加の二律背反をどうやってコントロールしていくべきなのか、という難しい問題を私たちに突き付けたと言えましょう。
 ところで新型コロナ肺炎(COVID-19)の重症化リスクは基礎疾患を有する高齢者で高いとされています。ごく一部の例外を除き、若年層の重症化リスク、致死率は極めて低いことも知られています。だから一律的な感染予防ではなくハイリスク高齢者群を守ることが重要だと議論されるわけですが、「新しい日常」でなくとも、従来からの生活の在り方が問われていると思います。つまり糖尿病、高血圧などといった生活習慣病の重症化予防を実現する(+手洗い励行の)生活が、やはり大事だということです。新型コロナ肺炎は新しい感染症ですが、生活習慣に留意して基礎疾患の早期治療を図り、かつ食事、睡眠、適度な運動といった健康を考えた生活が免疫を高め新型コロナ肺炎に対する抵抗力も強めることになります。
 ワクチンがない、治療薬が限られているなど、新型コロナ肺炎に対して不安な気持ちを持つ方が多いと思います。「新しい日常」が必要だというのは当然なことです。ただ、「新しい日常」が今までの日常と全く異なったものかと言うと、そうでもありません。基本的には、健康を考えた生活、繰り返しになりますが、食事。睡眠、適度な運動という生活、生活習慣病の早期治療と重症化予防が重要ということ、これはコロナ前から変らない基本のキであると考えるのです。
 いかがでしょうか。社会参加という難題は残っていますが、毎日の生活における健康づくり、これがやはり大事なのです。

薬局が変わっていく? 健康情報ステーションとしての薬局

「健康情報ステーション」と言っても聞いたことがない、という方が圧倒的だと思います。一方、昭和に育った方なら、町の薬局が身近な健康相談の場だったことを覚えていらっしゃいませんでしょうか。お医者さんにかかるほどでもないな、という軽い風邪や皮膚の問題、ちょっとした怪我など、薬局でいろいろ相談したものです。そんなイメージが健康情報ステーションとしての薬局です。

 国はセルフメディケーション(健康の自己管理)推進の一環として健康情報ステーションの推進を掲げています。市販薬も医療費控除の対象となるセルフメディケーション税制というものもありますが、超高齢化社会においては地域に(ちょっとした、という感じの)健康づくり拠点があれば、確かに良いことだなと感じます。

 まだ一般に普及した存在ではありません。ただ薬局の経営者が地域に出向いて行って、役所の福祉担当者、民生委員から医療介護関係者らが集まっての勉強会に積極的に参加したりして健康づくりのネットワークを担っていこうという動きが増えてきました。また、薬局店頭やショッピングセンターのイベントで、脈拍や血圧を測ったり、場合によっては自己採血による血液検査を実施したりする動きも広がっています。

 生鮮食品以外の食品も売っているドラッグストアも良いですが、また病医院で処方された薬をもらう調剤薬局で「お薬手帳」を活用して薬の相談をするのも然るべきことですが、日常的な健康管理の一環として薬局を気軽に利用できたら、健康づくりが進むと思います。お医者さんは敷居がちょっと高い存在ですが、薬局の薬剤師さんなら気軽に相談できるかも、ということもあります。

 もちろん、病気を甘く見てはいけないわけで、特にインフルエンザの流行時などは他人に迷惑をかけることにもなりかねず、安易に判断せずに医師の診察を受けるべきだと思います。当然のことです。それでも言えることは、健康管理の基本は自分自身で行うことであり、それも専門家のサポートを受けながら、が大事であって、それを気軽に得られる機会があれば良いことだと言えるわけです。

 いろいろな機会があって、場があります。その一つとして「健康情報ステーション」にも関心を持ってみたらと思うのです。