「かかりつけ」薬剤師、薬局が始まります

4月から「かかりつけ」薬剤師、薬局という制度がスタートします。お薬手帳をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、そういったツールを使って、かかりつけ医ならぬかかりつけ薬剤師を持ちましょうという趣旨のものとなります。GUM06_CL08018

お年寄りが増えて、いくつもの病院に通院して、何種類もの薬を飲むように指示されている方が増えています。なかには飲み合わせ

で悪い影響が出る場合もあります。また多くの薬をもらって来ても、正しく服用できずに捨てる羽目になったという記憶のある方もいらっしゃるでしょう。

かかりつけ薬剤師、薬局とは、そういった現状に対して、その人に合った、副作用などが出ない、適切な薬による治療を実現していこうというものです。今まで薬剤師も、薬剤師の働く薬局も、薬というモノを扱う専門家、専門施設でした。今、求められているのは患者というヒトを対象に仕事する薬の専門家、専門施設というわけです。

特に独り住まいのお年寄りで、あちこちでバラバラに処方された多くの薬を、数が多すぎるために正しく服用できていない方などに対して正しい薬の服用していくお手伝いをする役割を果たすことが期待されています。

自分の病気を話したくない方もいます。しかし薬は言わば毒です。薬剤師は、その薬の専門家です。正しい服用のアドバイスを受けてこそ、病気を治すことにつながります。今、治療中の全ての病気と処方されている薬、そして体調を「かかりつけ」薬剤師に示して、正しい療養生活を実現したいものです。

今、医療界ではポリファーマシーということが問題となっています。必要以上に多くの薬を飲んで、却って害を招いている状態などを言います。自分の体を守るために、「かかりつけ」薬剤師、薬局の活用を考えていきましょう。

2016年2月5日 | カテゴリー :